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鯛の尾頭付きを焼く [調理]

鯛のうねる体、ピンと広げられたひれ。
料理屋さんの焼き物らしい鯛の尾頭付きです。
今日はそんなおめでたいお料理の大事な見栄えにとなる鯛の背びれの立て方をご紹介します。

同じポーズ
同じポーズ posted by (C)鶴生館

まず、タイの腹びれの一番手前にある太い骨を選びます。

背びれを立たせる手順 1
背びれを立たせる手順 1 posted by (C)鶴生館

それを抜くような要領で取ります。

背びれを立たせる手順 2
背びれを立たせる手順 2 posted by (C)鶴生館

次に、背びれをピンと一番春状態に起こします。

背びれを立たせる手順 3
背びれを立たせる手順 3 posted by (C)鶴生館

先に抜き取った腹びれの骨を背びれの一番手前の骨の根元に刺します。

背びれを立たせる手順 4
背びれを立たせる手順 4 posted by (C)鶴生館

腹びれの骨は見えないように根元まで全部差し込みます。

背びれを立たせる手順 5
背びれを立たせる手順 5 posted by (C)鶴生館

こんなちょっとした手技でピンと張ったきれいな背びれが作れます。

背びれを立たせる手順 6
背びれを立たせる手順 6 posted by (C)鶴生館

今日の鯛は大きいので、1匹に2本の鉄串を使います。
鯛の体をかっこよくくねらせるために鉄串に刺すのは結構難しいようです。

鉄串に刺す
鉄串に刺す posted by (C)鶴生館

今日は8匹を用意。
尾頭付きはお客様一人に対して一匹です。

一人一匹
一人一匹 posted by (C)鶴生館

焼きあがるとこんな感じ。
塩は鯛全体に振った後、尾や各ひれに飾り塩を手でよく塗りつけ、その上から
塩が落ちないようにアルミホイルを巻くなどして焦げて焼け落ちないように工夫します。

鯛の尾頭付き
鯛の尾頭付き posted by (C)鶴生館

大きなお魚に鉄串に刺して焼くのはひと手間ですが、
魚に動きが出てお料理が映えますね。

華やかさの演出
華やかさの演出 posted by (C)鶴生館

今日の鯛は上棟式のお祝いとして使われます。

鉄串の角度
鉄串の角度 posted by (C)鶴生館

お子様のお祝いやご夫婦の記念日などの内祝いに、また、上棟式や家見のお振舞など、
おめでたい席の折々に昔ながらの祝いのお料理をぜひお試しください。



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タイからのお客様にご馳走するランチの試食 「鰻海老天重」 [仕出し]

ある日、企業様からのご依頼で、来月タイからお客様を迎えるにあたり、
ご馳走する昼食を社内で試食したいというご相談を受けました。
ただ、ご注文の内容がかなり特異で、一人に鰻重と海老天重の両方を
ご用意したいということでした。
しかし、一つのお重の中に半分づつ詰めたのではとても「おもてなしのお料理」
の体をなしませんし、かといって一人に両方のお料理を一人前づつでは多すぎる
だろうと言う事で、どこか、映画「ブレード・ランナー」の「2杯で十分ですよー」的な
やり取りがかなり慎重に、確認に確認を重ねてなされましたが、最終的には、
とにかくそう言った形のものを作ってみてほしいと言う企業様の強いご希望により、
鶴生館初「鰻海老天重」なる贅沢を極めたメニューが実現しました。

まずは天ぷら油。
鶴生館で使う天ぷら油は日清の綿実油と角屋の純正ごま油です。
油の配合がそのお店の味となる訳ですね。

琥珀色
琥珀色 posted by (C)鶴生館

海老を揚げます。
その隣では鰻の本焼きが同時進行しています。
海老天重は一人前が海老3本です。

海老を揚げる
海老を揚げる posted by (C)鶴生館

海老に天ぷら用の菜箸で生地を落として花を付けています。
天だねに衣をかっこよくつけることを花を付けるとか言います。

花を咲かせる
花を咲かせる posted by (C)鶴生館

一度にたくさんの本数を揚げても、泡の状態から上がり具合を知ることが
出来るので、揚げすぎたり、揚げたらなかったりと言う事が起きないのです。

海老が泳ぐ
海老が泳ぐ posted by (C)鶴生館

さあ、海老が揚がりました。
これからお野菜です。

待ち時間
待ち時間 posted by (C)鶴生館

お野菜は温度変化が少ないのでいっぺんに揚げます。
逆に言えばお野菜はそれだけ冷めやすいと言う事ですから、お野菜を後で揚げる方がお客様にアツアツをお出しするには合理的だと言うことですね。

野菜を揚げる
野菜を揚げる posted by (C)鶴生館

まんまるの椎茸も美味しそうに揚がりました。

こんがり椎茸
こんがり椎茸 posted by (C)鶴生館

まずは鰻重スタンバイOK。
ここまでだったら特に疑問のない姿なのですが、
この後まさかの光景が繰り広げられます。

詰める
詰める posted by (C)鶴生館

この一人前の鰻重の横が……

半分は鰻重
半分は鰻重 posted by (C)鶴生館

こうなる。
どういう事でしょう。

海老天重
海老天重 posted by (C)鶴生館

こういう事です。
鰻重と海老天重がサイド・バイ・サイドに並んで一つのお重に収まると言う奇跡。
ご馳走メニューですから「カロリー」とか言ってられません。
とにかく、蓋を開けた時に華やかで、それを見てゲストがよろこび、そのお料理が
美味しくあるということがホストのおもてなしの心を伝えてくれるのだと思います。

コラボメニュー 鰻海老天重
コラボメニュー 鰻海老天重 posted by (C)鶴生館

企業様のリクエストに真摯に向き合ってお作りした甲斐あって、この贅沢な
ダブルお重メニュー「鰻海老天重」はとても気に入って頂けました。
しかし不幸にも、この後日本のグローバル企業に大打撃を与える結果となった
「タイの大洪水」が起き、あいにく実際に現地のお客様にこのメニューを召し上がって
頂く機会はなくなってしまいました。
しかし今回のご縁が先々へと繋がっていったことは、また別の機会にご紹介したいと思います。



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